No.048 スゴイ営業が広告デザインもできる理由

最近、中田敦彦さんのYoutube大学「源氏物語」の動画を見る機会がありました。

紫式部が平安時代に書いた文学で、光源氏が主人公なのは皆さんご存知のはず。(動画を見るまで著者の知識はここまででした。光源氏は桐壺亭という帝(みかど)の子で第2皇子、つまり皇位継承が決まっている第1皇子が別にいてその次に皇位を継承する立場の設定であることを初めて知りました。)

動画の序盤で、主人公光源氏と恋仲になった六条の御息所(みやすどころ)という女性が、光源氏の別の愛人となった夕顔の存在を妬みそして恨み、図らずも六条の御息所の生霊(いきりょう)が夕顔を殺してしまうという解説がありました。

その中で、中田敦彦さんは、知る人ぞ知る漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の搭乗人物が持つスタンド(幽波紋と書いてスタンドと読む)と呼ばれる架空の超能力、この守護霊のような存在を例えに出して、生霊による殺害であることを(著者からすれば)分かりやすく補足していました。

解説の元になった本の内容に即し、本筋を外さず大胆な切り捨てでコンパクトにしつつ、視聴者の想像力に訴えることを忘れずに面白おかしく伝えるこの絶妙な話術、「あっちゃん節」を磨いて確立しているから成せる技なんだろうと感じました。

 

さて、今回は、スゴい営業パーソンは広告デザインもできる理由についてお話しします。

 

スゴい営業パーソンが他と違うところ

常に営業成果を出せる営業パーソンが他と違うところはどういうところでしょうか?

業界、会社規模や事業方針、あるいは個々の資質、経験値やスキルが違えばその問の答えは異なりでしょう。

誤解を恐れず敢えて申せば「妄想力がスゴイ」ところでしょうか。

 

そもそも、一人ひとり異なる「世界」で生きている

起源や時期はどうあれ、ヒト属が「言葉」という記号を発明してから長らくその記号を駆使してここまで文化・文明を発展させてきました。

では、ここで質問です。

「言葉」とはなんでしょうか?

小学校で「最大公約数」を習いましたが、「言葉」とは知らない人同士でもモノやコトの認識を最大公約数で一致させうる記号のことです。

言葉によって、人の数が大きくなってもその集団全体でモノやコトに対する認識を頭の中で共有する事ができ同じモノを共有しているんだと信じて、安心できるようになったのです。

例えば、「リンゴ」を見た時に、人は「赤」、「甘い」、「中に密がある」とか「風邪を引いた時に食べる物、食べた経験がある」、「母が作ったアップルパイ、また食べたいなあと思い出す」などの記憶や体験が想起されるでしょう。

あるいは、「台風の被害を受けて去年は大変な1年だった」、「リンゴを摘もうとしたら脚立から落ちて頭を3針縫う大けがをした思い出があるからリンゴ畑には近寄らない」とか「近所のスーパーで買ったリンゴを丸ごと舵って食べたら食あたりをした」といった苦い思い出や経験が頭に浮かぶ人もいるでしょう。

はたまた「Apple」と聞けば、1億人どころか10億人をはるかに超える人が同じ果物あるいはロゴとして認識を一致させますが、それに紐づいて脳で浮かび上がる情景や体験はやはり10億通り以上あるに違いありません。

言葉は、五感で感じるモノやコトから特徴的な部分や未知の部分を削り落として「言葉」で記号化する事で「同じ」だ、前の時ように痛い思いはしない、知らない相手でも危害を加えないと信じさせる、つまり「異質」に直面して生じた「生への不安」を相互に軽減する役割を果たしているのです。

 

ということは、人が五感で感じたままの「世界A」と、それを「言葉」で整理・説明した「世界B」はすでに世界Aの一部になっていますね。

そして、その人から発せられた「言葉」を聞いて解釈・整理して組み立てた「世界C」は、「世界A」とも「世界B」とも異なっています。

 

伝える側の「こちらの世界」と伝えたい相手側の「そちらの世界」の隔たりを乗り越えるには?

回りくどい話しをしていますが、基本的かつ本質的との考えますので、まずは「言葉」がどういうものかについて著者の考えをお伝えしました。

この考えをベースにすると、広告を始めとするマーケティングという業務は、どうすれば多くの顧客に自分達の存在意義を伝え、共感してもらえるのかを考え抜いた結果を「言葉」で表現し発信する取組みだと言えます。

では、メディア(媒体)を介した言葉の発信は顧客の行動を変えるほどに届き心に響くでしょうか?

最近は、それこそ表現は違えどダイレクトマーケティング、SNSマーケティングあるいはウェブ広告などIT技術を駆使して企業側の発信の工夫を凝らし、直接ターゲットの企業はもちろん、さらに踏み込んで企業内の現場担当者の方々の心に直接届くように価値情報(課題解決策)を発信しています。

では、営業パーソンを介して顧客にアプローチする意義はなくなるのでしょうか?

確かにディープラーニングが進化し様々な業務を自動化する流れは止めようがないでしょう。あるいは人工知能に準ずるボットがますます発展・活躍して商品・サービス導入が簡便になる状況は加速するでしょう。

かつてに比べて、随分「こちらの世界」から「あちらの世界」に伝えるべきは伝わっていますし、これからもより伝わることでしょう。

 

それでも、営業パーソンが不要となることはないと考えます。

どのような技術が発展しても、ここに「トレードオフ」があり、どうしても伝えきらないモノやコトがあると考えます。(皆さんお気づきかもしれませんね)

それを補う力は、認識されいている五つの感覚に加えて現も未知あるいは認識されていない資質・能力を駆使して、周囲の環境で何が起こっているのか、目の前の相手が何を感じているのかを「妄想する力」。かつては、その能力が低ければ死に直結していた力。

この先も、非科学的に思えるその「妄想力」を発揮する、作動させる人が、スゴい営業として世界の隔たりを埋める・補う役割を果たし続けるはずです。

 

まとめ

今回は、やや難解な内容となったかもしれませんね。

ヒトという種としては、トレードオフによって「言葉」を発展させてより多くの人と繋がる理解しあう事ができるようになった代わりに、伝えたいことが伝わらなくなりました。

その中でも、スゴイ営業は、「妄想力」をフル活用して、相手の企業内の利害関係者の人間関係やそれぞれの立場の抱える問題、更には顧客の顧客の状況などを把握したうえで、的確に課題を見出し、目の前の顧客に合わせて理性を納得させハートを鷲掴みにできるようなソリューションを「言葉」で表現することができる。

そうであれば、課題提起とソリューションを示す広告にさえも使える最大公約数的なキャッチコピーを導き出すことは造作もないのではないかと。

 

どうすれば、眠っているかもしれない能力を目覚めさせる、強化することができるのでしょうか?

そのヒントの一つは「マインドフルネス」の実践にあると思っていますが、その話をするときりがないので別の機会にします。

 

今回も、最後まで読んでくださり本当に有難うございます。

 

 

 

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