No.070 オンラインで本当に生産性の高いセールスはできるのか?4
「ドライブスルー帰省」。
知人から教えてもらったコラムに出てきたこの言葉がとても印象的でした。
車から降りずに顔だけ見せる帰省のことだそうです。
著者の場合、実家は四国なので帰省するなら飛行機に乗ることになりますので、経済的にも頻繁には帰省できません。
ただ、年に2回帰省するとして今年80歳になる親父とあと何回会えるかと考えると、どんなに長生きしても100回には満たないと思われます。
それを考え、やっぱり「ドライブスルー帰省」しようと心に決めました。
さて、前回に引き続き、オンライン商談時の重要なポイントである確認作業についてお話します。
- 課題感の有無、検討状況の確認作業
- オンライン商談中の協議内容の理解度の確認作業
- 次のステップに進む意志の有無確認作業
今回は、3つ目の「次のステップに進む意志の有無確認作業」についてです。
相手の行動を促す
前回の記事で、協議内容の理解度の確認作業についてお話ししました。
商談中にこの作業がうまくいっていれば、顧客も社内で検討を進める上で必要な情報や課題がクリアになったと感じていることでしょう。
その場合、商談全体を振り返る際に顧客側の次のアクションとそのタイミングや意思決定の期日を引き出すことは容易になるはずです。
顧客との取引やコミュニケーションが浅い場合には、商談の中で顧客側の感触や認識を読み取ることはなかなか困難です。
そこで、商談の終わりにはクロージングとして、①商談の目的、②議題と協議内容の要点を振り返った上で、両社のアクションアイテムについて確認することが不可欠です。
それが不明な場合には、顧客に商談を踏まえ検討を前進させる意思の有無、そのためのアクションについて問いかけましょう。
この時、出来る限り参加者一人一人に対して確認をしておきましょう。
特に顧客側に対して実施し、同時に同席頂いたことに謝意を示すことで、参加の意義も認識してもらえます。
それにより、次回オンライン商談参加の招集がかかった時にも快く発言頂ける可能性が高める効果が期待できます。
そして、こちらからのフォローの時期とその趣旨についても伝えることをわすれないように。
もちろん、すべての商談が前進する成果が出せるとは限りません。
顧客の問題意識の高さ、競合の存在や購買プロセスの段階によって、こちらから取るべき更なるアクションが必要な場合は、そのアクションの期日を伝え実施することに努めましょう。
まとめ
今回は、オンライン商談時の重要なポイント3つ目の「次のステップに進む意志の有無確認作業」についてお話ししました。
以上、オンライン商談からしっかり成果を生み出すためのポイントについて3回に分けてお話ししました。
総じて、ステップバイステップの同意・確認が重要であることを示した形です。
映画など見ていても無線通信をする場合は、会話の初めと終わり方が非常に類似していると感じます。
相手の会話を聞いた後、
「Copy that」
と言います。
通信上一言も聞き漏らさずに聞いたことを相手に認識してもらうため
「了解。」
と回答したわけです。
そういった推測、忖度、感覚に頼らずに意思疎通するための工夫が、オンライン商談には求められており、その実践が生産性の高い営業活動に繋がり競合との差別化や成果に繋がるはずです。
また、そうであるが故に商談の議題やそこで示す資料は簡潔かつピンポイントに伝える工夫が欠かせません。
今回も、最後までお読み下さり有難うございます。