No.009 顧客単価を上げるコツ

日々の営業する中で、案件は顕在化できているのに中々客単価を上げることが出来ずに悩んでいませんか?
この記事では、この悩みを解決する方法についてお伝えいたします。

 

顧客単価を上げることが売上目標の達成の主要戦術になっていますか?

営業は、顧客の課題を顕在化させその課題の解決を商品・サービスの提供することで実現するお手伝いをします。売上目標の達成のためのアプローチはある中で、顧客毎の案件単価を高める手段にフォーカスした場合、単純に顧客が抱える課題が複数あるか、かかえる1つの課題の影響度が大きい場合に案件単価が高くなる可能性があります。

顧客の案件単価を高められないという問題は、より多くのあるいはより大きな課題を顕在化できていないということが言えます。その大きな要因は、課題を顕在化させる会話や質問が不十分であるということにつきるのではないでしょうか。

 

顧客当りの単価を上げようとする前に顧客企業の経営者視点に立て

営業が課された売り上げ目標を高めるための基本的な考え方の1つに、以下の3つの軸で方法論を検討するというのがあります。

①顧客数を増やす
②顧客単価を上げる
③顧客毎の購入頻度を増やす

いずれの方法においても、営業部門のみで成果を上げることは難しいものの、営業だけでも出来る事が色々あります。

中でも、客単価に関して言えば、満たすべき課題を顕在化出来るかどうかにかかっていると言えるでしょう。この課題発見には、既存のコンタクトから情報収集することに加え、上長、経営層の視点に立って顧客と一緒に考えることが重要になってきます。また、そのためにも業界動向など外部環境の変化、それに対応した顧客企業の取組みを分析し、どのような課題があるのかをある程度想定しておくことが重要になってきます。

組織的な視点でいえば、売上達成のアプローチとして客単価を上げることが主な戦術(方針)になっていないという場合も考えられます。自社が保有する商品・サービスがその制約になってしまう場合もあるでしょう。それでも、目の前の担当者にとっての課題だけではなく、部門全体、事業、企業あるいはグループ会社レベルで共通の課題になるかどうかを事前調査することで見出だせる可能性もあります。

No.002の回でも書きましたが、顧客企業も情報取集、業者選択に必要な環境が整ってきており、インターネットで得られる情報などだけでは自社に有利になることはないと言っていいでしょう。つまり、競合他社だけでなく顧客自身も競争相手と言っても過言ではないわけです。

このような厳しい競争環境の中で客単価を高めていくためには、それこそ常に「仮説思考」で顧客とコミュニケーションを図り、より大きな課題の解決に役に立てるよう取り組むことで、成果が出せるようになるはずです。

ここで、「仮説思考」とは、仕事や生活にも役立つ思考方法の1つです。入手した情報や知識から導き出された不確かだが現時点で導き出しうる結論を仮説として立て、それに基づいてまず行動し、得られた追加情報や知識から仮説の妥当性を検証するサイクルを回していく思考プロセスです。

問いに対する正解が必ずある学校とは違いその外の世界では答えは一つではなくかつ時と共に変化します。であれば、立てるべき課題も変化しますので、その答えにたどり着くにはスピードが求められます。そこでは、限られた情報から50点の回答(予測)を信じて行動し検証しその結果により次の回答予測を導き出して行動するというサイクルを繰り返すことが本当の答えにたどり着く近道だと言われています。

仮説思考に関しては、様々な本が出版されておりますので詳しく知りたい方はネット検索してみてください。

 

まとめ

今回は、中々客単価を上げられないという悩みを取り上げました。

悩みの解消には、「仮説思考」ベースでより高い視点での課題を見出す取組みをすることから始めましょうとお伝えしました。

また、この取組み方は自分の内面つまり何のために誰のために生き抜くのかを考え整理して指針を立てる上でも重要であり活用できる手法だと思っています。

人は「曲がりくねった道を歩く」のではありません。答え(道)がないから、分からないなりに自ら立てた指針に沿って歩いていく。時々立ち止まって振り返ると「曲がりくねった道」の跡が出来ているのはないでしょうか。

 

今回も、最後まで読んで下さり有難うございます。

 

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