No.026 ロジカルに考える力 – 確実に成果を出し続けている営業パーソンが持っている3つの重要なスキル ミニシリーズ第3弾

この記事では、3回に渡って営業パーソンが持っている3つの重要なスキルについてお話しいたします。

第3弾の最後は、「ロジカルに考える力」です。

 

ロジカルとは?

例にならって、初めに言葉の意味を確認しておきます。


ロジック(Logic)とは、「論理」と訳されます。論理の意味は、辞書で調べると個人の判断基準に基づいて出た結論の根拠、とそこに至る筋道・理屈。

続いて、ロジック(Logic)の形容詞、ロジカル(Logical)は和製英語で、論理的と訳されます。論理的の意味は、論理にかなっているさま、きちんと筋道を立てて考えるさま、とあります。

また、ロジカルシンキングという言葉もよく耳にすると思います。

ロジカルシンキングは、論理的に物事を考える力と解釈されます。つまり、伝えたいことの根拠やそこにいたる筋道がきちんと相手に伝わる様に行う整理・分析のスキルとなります。加えて、そのような作業に基づき説明する力と合わせて「ロジカルに考える力」と言います。

では、どのような場面でロジカルに考える力が必要となるのでしょうか?

それは、ビジネスのあらゆる場面といっても過言ではありません。具体的には、なんらかの「問題」について解決策の検討や意思決定を行う場面ではロジカルに考える力が不可欠となります。

更にここで言葉の意味をひとつ確認しておきます。この「問題」とはどういう意味でしょうか?

グーグル翻訳の訳では、答えを求めて他人が出したまたは自分で設けた問いのこと、となります。

つまり、問題解決に対して、すなわち答えを求められる問いに対して、ロジカルに考える力が必要となるわけです。

 

ロジカルに考える力とは、「問い」を立てる力

米国の臨床心理士、ロバート・マウラー氏によれば・・・・

そもそも人間は「問い」に対して、本能的に「答え」を求めようとする、求めずにはいられないようです。

一方、「問い」によって、余計な事を考えなくなります。

問いも一つではなく、それらの答えを求めようと様々な視点で思考を巡らせます。

それ自体は必要な作業ですが、現実には限られた時間の中で行動に落とし込む必要がありますので、「問い」を選択することで思考の発散を防ぐことができます。

それにより、答えを導くことにかける時間を無駄にしないで済みます。


つまり、問いを立てることそのものが答えを見出す、つまり問題解決の近道となるわけです。

 

ロジカルに考えるための「問い」もいろいろ

例えば、ある会社の営業部門の課長が、営業部門のオープンテーブルに歩み寄ってきて、フィールドセールスの一人に以下のようなコメントをするとします。

「第2四半期が始まってから、部門の売上ターゲットに届かない月が2カ月も続いている。それに、フィールドセールスのメンバをオフィスで見ることが多い気がするが、どうなってるんだろう?」

この話を聞いて、皆さんだったらどのようなことを考えるでしょうか?

「売上ターゲットを達成しない理由は何か?」
「部門の中で達成度の低いメンバはだれか?」
「期初に案件は十分作れていたのか?」
「案件化のために他部署のリソースの協力をちゃんと得られているのか?」「インサイドのメンバーと連携して分担はちゃんとできているのか?」
「営業活動の効率が良くないのでは?」
「顕在化した案件をちゃんとフォローできているのか?」

など、色々と出てくるでしょう。

仮に、
「顕在化した案件をちゃんとフォローできているのか?」について考えることにしたとすれば、その答えは

例えば
「要因は、新規顧客獲得の活動に時間を掛けすぎていて目の前の顕在化している案件のフォローを疎かにしているのでは?」

あるいは
「競合の有無、購買意思決定者の把握とアプローチが不十分なのでは?」

といったものになるはずです。


つまり、選択して「問い」を立てれば寄り道することなく「答え」を考えることができるようになるわけです。

 

このように、ロジカルに考える力こそ重要でありビジネスに関わる人、そしてとくに営業パーソンにとって必要不可欠な力ではないでしょうか。

 

では、どのように取り組む「問い」の優先順位付けをすればよいのでしょうか?

この続きは、次の記事でお話ししたいと思います。

 

まとめ

この記事では、3回に渡って営業パーソンが持っている3つの重要なスキルの第3弾として「ロジカルに考える力」についてお話ししました。

初めに、「ロジカル」であるとはどういうことか言葉の定義を含め解説しました。

次に、ロジカルに考える力こそがビジネスに関わる人すべてが持つべき重要な力であることをお話ししました。

そして、ロジカルに考えることは、つまり答えるべき「問い」を立てることそのものであるとお話しました。

複数ある答えるべき「問い」をどのように優先順位を決めるのかについては、第3弾の拡大版として次回の記事でお話ししたいと思います。

 

今回も、最後まで読んで下さり有難うございます。

 

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