No.002 無理なくテレアポができるようになるコツ
電話を片っ端からかけまくっているのに、テレアポの成果がでないことに頭を抱えていませんか?
この記事では、このような問題・悩みを解決する方法についてお伝えいたします。
テレアポ成功のハードルは高い
私自身の経験を含めよく耳にする要因の一つは、トークスクリプトの準備をする時間がないということのようです。営業の皆さまは、ただでさえ多くの顧客を抱えており既存顧客の対応で手が回らないだろうことは想像に難くありません。
また、話をしてくれたとしても想定した商談交渉のオープニングトークまでたどり着く前に電話を切られてしまうことも少なくない様です。個人情報保護など、事業上そして心理的なセキュリティの観点から対応する窓口の方々の警戒心が強く関係者に電話をつなぐ意味を見いだしてもらえないケースもあるでしょう。
そもそも、テレアポは断られることが怖いと感じ、あるいはプライドが傷つけられるので嫌だという営業担当者もいます。確かに、電話先の相手から自己否定をされた気がしてしまうのも頷けます。
テレアポ本来の目的を考えよう
では、テレアポをする目的はなんでしょうか?
テレアポの目的は、主に顧客の「購買決定プロセス」を開始・前進させることと言えます。
この「購買決定プロセス」とはなんでしょうか?
「顧客」が何かを購入する際の決定プロセスをモデル化したものです。ここで「顧客」とは、潜在的に購買の意思と能力がある人や企業のことです。
購買決定プロセスは、かの有名な経営学の大家フィリップ・コトラー教授によれば、以下のように定義されます。
問題認知 ⇒ 情報探索 ⇒ 代替品評価 ⇒ 購買決定 ⇒ 購買後の行動
インターネットの普及などもきっかけとなり、顧客の購買決定プロセスが大きく変化しており、以前と比べて顧客に商品・サービスを購入してもらうことが難しくなっています。
特にBtoBビジネスでは、2008年のリーマンショックの後、大企業を中心に内部留保に重きを置き投資に慎重になってきたことで、意思決定に関わる人数も増え購買決定プロセスが複雑になっているため、企業の購買決定プロセスを理解することが非常に重要になってきています。
準備はしっかり、成功のハードルは低く
今日では、BtoCはもちろんBtoBビジネスにおいても、商品・サービスに興味や関心が生まれた場合、顧客は売り手と同程度かそれ以上に情報収集を行っている可能性があります。つまり、購買決定プロセスを前進させるためのテレアポの役割はかつてとは大きく変わってきていることがお分かりかと思います。
とすれば、仮にテレアポで商談の機会を得ることが目的であったとしても、トークスクリプトの準備を入念に行う必要があることは間違いありません。具体的には、商談はもとより課題を想定しソリューション提案までをイメージして電話先の相手から課題を持っていそうな担当者または担当部署を引き出すための準備が必要でしょう。ある意味では訪問による商談よりも難易度の高い顧客アプローチと言えます。
以上から、テレアポ業務は営業業務のコアと認識して取り組む姿勢が必要不可欠です。同時に、質のみではなく量をこなすことでどのような会話のオープニングにすれば敷居の高い受付を乗り越えられるのか統計的なデータを得るくらいのハードルを下げたアプローチも必要かもしれません。
とすれば、まずは「自分」を振り返り、そのような姿勢で業務に臨んでいるかどうか、そしてテレアポの目的を再確認するところから始めましょう。
まとめ
今回は、テレアポの成果が出せないという悩みを取り上げました。
テレアポが、営業側も顧客側も従来の様にとにかく5分でも面談の機会が取れればよいという目的で行われていた時代ではなくなっていることも大きな要因の一つであるとお伝えしました。
ならば、しっかりとした準備をした上で、会えないとしても一つでも知りたい情報を得る覚悟で臨むべきであり、そのマインドになっているかどうか自分を振り返ることが望ましいとお伝えしました。