No.010 信頼関係を築くことを営業の目的にしてはいけない

足繁く顧客の元に通っていても、顧客との信頼関係が築けないことに悩んでいませんか?

この記事では、この悩みを解決する方法についてお伝えいたします。

 

自社の売り込みをしていませんか?

確かに、顧客からの問い合わせに対して速やかに回答する、あるいは足繁く通って顧客の話に真摯に耳を傾けていれば、心理的障壁も取れてくるでしょう。また、接待をすることで、より親近感がわき以前より心を開いて会社の内情を話してくれることもあると思います。私自身もそのような体験はしてきました。

にもかかわらず、中々案件どころか課題が何かを把握するまでに至らず徐々に顧客との接触の機会が減る、または失われることがありました。


信頼関係を構築、維持できない理由は、主に以下の2つあると考えられます。

まず、自分たちの売り込みに終始していることが圧倒的な理由としてあげられます。もちろん自分の会社の存在を認知してもらう必要はありますが顧客としては役に立ってくれそうな「気配」もないのに話を聞く気にもなりません。

また、その点がクリアされたとしても、営業が課題を引き出すアプローチになっておらず、顧客が口にしてくれるのを待つスタンスであれば、結局営業と話すのは無駄な時間と認識されてしまうでしょう。

 

顧客と一緒に顧客の課題解決したいという姿勢から始まる

信頼関係の有無は、営業としては重要な要素の1つであると考えられます。では、信頼関係を築くことが、営業の目的になるでしょうか?
十分条件ではあると思いますが、必ずしも必要条件ではないと思います。つまり、結果として顧客から「信頼」が得られればその後の営業活動には良い効果を生むことはあるでしょうが、まず顧客との信頼を得ようとすることは最優先されることではないと思います。

あくまで、顧客が抱えている喫緊の課題に対して、ソリューションを提供できる可能性に関心を持ってもらうことが始めの一歩のはずです。

信頼関係を築こうとするのであれば、人間関係と同様に、顧客企業に関心を持っていることを示すことから始めては如何でしょうか。

良く言われることですが、顧客企業の健康状態を示す財務諸表、決算短信や中期経営計画、あるいはアニュアルレポート等に目を通して、どのような重要課題があるのか、それをどのように解決しようとしているのかを想像してみることから始めましょう。

そして、なぜ気になるのか、なぜ関心があるのか、自分事と重ねてあるいは絡めて解決のお手伝いをしたいという思いを乗せて対峙することが、望ましいアプローチではないでしょうか。

 

まとめ

信頼関係が築けないという悩みを取り上げました。

その主たる理由は、自社の売り込みに終始しているか、顧客側から課題が出てくるのを待っていることだとお伝えしました。

信頼関係を築くことは営業の目的ではないとしつつ、築くためには顧客の会社に関心を持ち顧客と一緒に課題解決したいという真摯な姿勢を示すことから始めるのが望ましいとお伝えしました。

 

今回も、最後まで読んで下さり有難うございます。

 

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