No.029 新規顧客開拓には、先ずペルソナより始めよ

新規顧客を獲得するマーケティング部門あるいは専門の部署がなく、営業部門が自力で獲得の取組みをしているが思うように集められないことに悩んでいませんか?

この記事では、この悩みを解決する方法についてお伝えいたします。

 

営業パーソンが世の中より一歩先を走れているかどうかにつきる

まず、インターネット環境がますます良くなっており、顧客としても営業パーソンに会わずとも、課題に気付くための情報収集、課題解決のための調査はデスクの前で実現可能になっています。

へたをすると、営業パーソンより顧客の方が情報収集力が高いこともありえます。

一方、競合・同業他社も顧客の情報収集力を踏まえ、厳しい競争に晒されていると認識していて、自社ホームページの充実化を図って如何に既存顧客が離れて行かない様にできるか、そして新規顧客を獲得できるかに腐心しています。

このような環境下では、営業パーソンが御用聞きに訪問することは求められていないと思っていいでしょう。

顧客企業においても、課題解決のために動く現場担当者は働き方改革の名の元働く時間を監視されており如何に労働生産性を高めることに忙しい身です。

営業パーソンと面談するとしても有効に時間を使い必要な情報を得たいと考えています。

 

BtoBにふさわしいマーケティング施策が必要

BtoBにおいては、特に顧客は皆、長い時間をかけて多くの情報をWeb上で集め、選択肢を比較した上でもっとも合理的な選択肢を選んで購買に至ります。

売り手企業としては、見込顧客が知りたいと思う情報、稟議に説得力を持たせるために必要とする情報を正しく理解し、正しいタイミングで提供できれば、購買プロセスを進められる、すなわち新規の見込顧客を獲得する可能性が高まるはずです。

そのためにも、顧客の購買決定プロセスに合わせた形態のWebマーケティングあるいはコンテンツマーケティングの手法が注目されているのです。

 

「ペルソナ」 = ターゲット顧客のモデル

これら手法で成果に繋げるためには、顧客のペルソナの作成が肝であり、重要となります。

顧客のペルソナとはどんなものでしょうか?

マーケティングでは、企業や商品の典型的なターゲットとなる顧客像(ロールモデル)のことを「ペルソナ」といいます。

元々、ペルソナはラテン語の「Persona」で、仮面、登場人物の意。転じて、人や人格の意味を持つ。英語のPersonの語源。

心理学では人間の「外的な側面」を表す言葉でしたが、それが転じてマーケティングにおいては上記のような意味に用いられるようになりました。(抜粋元:https://ferret-plus.com/words/2080)

 

ペルソナを定義する意義は主に2つあります。

 1.自社内の部署間や営業パーソン間で、共通した人物像を形成することができる
 2.ユーザー視点の精度を高めることができる

顧客が本当に必要としている情報を提供し続ける上では、直接の接点である営業のみならず社内全体がピンポイントにターゲット顧客像を共有できていることが重要となります。

このように、ペルソナを明確にすれば、売り手の営業プロセスおよび顧客の購買決定プロセスに乗せて効果的かつ効率的に営業活動をすることができます。

 

ペルソナの作成方法

最後に、具体的にペルソナを作成する方法についてお話しします。

BtoBでは、個人に関する情報を集めるBtoCとは異なり、以下の2つのペルソナを設定します。

  • 顧客企業のペルソナ
  • 登場人物のペルソナ

 

それぞれ見て行きましょう。

顧客企業のペルソナの例:

  • 業種
  • 事業概要
  • 商品・サービス
  • 企業風土
  • 担当者の事業
  • 担当事業の目標と抱える課題 

登場人物のペルソナの例

  • 窓口担当者
  • 意思決定者
  • ユーザ
  • 所属、役職
  • 決裁権
  • 人となり
  • 業務内容
  • 目標と課題
  • 情報源
  • 関心事
     

これら情報がすぐには十分集まらないこともあります。

その場合には、まず現場をよく知る社内の営業部門にインタビューをしましょう。

あるいは、顧客にアンケートを取って情報収集につとめましょう。

このように、顧客のペルソナが出来ると、カスタマージャーニーマップ(過去記事:No.19)の作成やマーケティング活動に必要なコンテンツ作成に利用することができます。

つまり、マーケティングにおける顧客接点で、ペルソナに最適なコンテンツを用意して顧客に自社商品・サービスに関心を持ってもらい、更には顧客にまさに課題解決に繋がるかもと思ってもらえれば、新規顧客を獲得できるはずです。

まとめ

今回は、新規顧客を思うように集められないという悩みを取り上げました。

情報収集能力の高い顧客に自社に関心を持ってもらうためには、適切なタイミングで的確な情報提供をする施策が必要であることをお話ししました。

具体的には、コンテンツマーケティングといった手法が採用されており、これら手法による成果を最大化するにはペルソナの作成が重要であるとお話ししました。

ペルソナの定義、作成方法についてもお伝えしました。

ペルソナが元となり上記マーケティング施策が有効に機能するようになる、つまり新規顧客の獲得に繋がることをお話ししました。

 

最後に、この記事では詳細を述べませんでしたが、自社に何ができるのか、どのような課題であれば確実に解決し顧客を満足させられるのかをしっかり認識し社内で共有しておくこともペルソナの作成と同じ程度に忘れてはならない大事なこととご指摘しておきます。

 

今回も、最後まで読んで下さり有難うございます。

 

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