No.016 営業活動で資料を有効に活用するために重要なこと

ホワイトペーパーや事例の元になる資料や材料は社内に充実しているのに、営業活動での活かし方が分からず悩んでいませんか?

この記事では、この悩みを解決する方法についてお伝えいたします。

 

社内資料の作成目的が共有されていない

日々の営業活動で、顧客訪問のために会社案内、製品パンフレットや事例を持参して自社の商品・サービスを紹介すると思いますが、その際資料の利用目的が不明確なまま、その場を繋ぐために資料を見せながら自社の話に終始する場面が見られます。

これは、コンテンツの使用目的が営業部門にきちんと共有されていないために起こると考えられます。

特に、中小規模の企業では、マーケティング部門が明確に存在せず、営業あるいは管理部門が兼任して業務を進める体制となっていることも少なくありません。

その場合、営業担当者としては個々に自分で必要と考える資料をゼロから作ることが多くなります。また、他の営業担当者が有効活用しようと思った時に作者本人の意図を理解しないまま一部を流用してしまい、プレゼンした顧客に的確に提案の意図や内容が伝わらないことも少なくありません。

 

売る仕組み=マーケティングに重要な3つの要素

BtoBビジネスにおいても、昨今は顧客自身も検索エンジンを利用して情報収集により課題解決策に当たりをつけておくことが一般的になってきています。一方、売り手側はそのような状況を踏まえて、記事や動画などのWeb上のコンテンツを活用して効果的に質の高い顧客を惹きつけ効率よくビジネスに繋げる手法が主流になってきています。このような取り組みは、一般的にはコンテンツマーケティングと言われています。

この手法を用いて成果に繋げていく上では、3つの要素が重要な役割を果たします。

1)顧客企業のキーパーソンのペルソナ
2)カスタマー(バイヤー)ジャーニーマップ
3)コンテンツマップ

この記事では、3)のコンテンツマップに注力してお話しします。他の2つについては、別の記事で解説させて頂く予定です。

 

コンテンツマップは、サイトのコンテンツ構成を可視化した図で、Webサイトの新規立ち上げや一部リニューアルの際に作成するものです。

サイトの「どこに」に「どんな」コンテンツがあるのかを整理でき、Webサイト内で顧客の購買意欲を刺激して質の高い見込み顧客にする流れが分かります。

コンテンツマップという言葉の「コンテンツ」は主に以下のようなものをさします。

  • ブログ/コラム
  • 動画広告
  • 記事広告
  • ホワイトペーパー
  • 会社案内
  • 契約手続き など

なかでも、ホワイトペーパーは見込み顧客の購買意欲を高めるコンテンツとして様々な場面で利用されています。

このホワイトペーパーという名称は、もともとは政府や公的機関による年次報告書つまり「白書」を意味していました。

今では、ホワイトペーパーは、売り手視点で言えばマーケティングプロセスの上流に位置付けられる、見込み顧客の獲得、顧客の育成(リードナーチャリング)の段階において顧客の購買意欲のステージを前進させるために活用されています。

見込み顧客の抱えている「課題解決に役立つ情報」を盛り込むことで、自社製品・サービスへの興味を喚起するような構成となっています。

コンテンツ例:
 市場環境や技術動向の分析、
 導入事例の解説、
 他社製品との比較

など。


次に、コンテンツマーケティングの手法を用いてビジネスの成果を出す上では、カスタマージャーニーと呼ばれる顧客購買プロセス(顧客が自己の購買ニーズを認知し商品・サービスを購入するまでの一連の購買行動)についても理解しておくことが重要となります。一般的な顧客購買プロセスを以下に示します。

認知フェーズ ⇒ 情報収集フェーズ ⇒ 比較検討フェーズ ⇒ 購入フェーズ

この各フェーズにおいて、顧客の情報ニーズに応じて、適切なコンテンツと媒体を選択することで、顧客の購買プロセスを前進させることができるわけです。

 

売る仕組みを機能させるための資料作りをしよう

このように、営業活動する上で有用な資料を作成するためには、会社として共通認識の元となるカスタマージャーニーマップそしてコンテンツマップの作製を適切に行うことが重要となります。

そうすれば、なぜそのコンテンツを作ったのか?という問いに説明できるようになりるはずです。

そして、営業担当者が営業活動をする際には顧客の購買プロセスのどのフェーズにいるのかを認識し、適切なコンテンツを活用して課題解決に自社の商品・サービスが活用できるのではと気づいていただく可能性を高めることができるでしょう。

 

まとめ

今回は、ホワイトペーパーや事例の元になる資料や材料は社内に充実しているのに、営業活動での活かし方に関する悩みを取り上げました。

事例などのコンテンツの使用目的が営業部門にきちんと共有されていないことも多く、営業側も独自に目の前の目的を果たそうとして自力で資料を作成してしまっていることが有効活用されない要因であることをお話ししました。

適切なタイミングで、最適な資料を提示して顧客の購買意欲を高めていくためには、カスタマージャーニーマップそしてコンテンツマップを作成し、それをもとに用意された資料を営業活動の中で活用するように会社として取り組む必要があることをお話ししました。

 

今回も、最後まで読んで下さり有難うございます。

 

この記事をシェアする