No.017 案件成約のために担当者以外で面談すべきキーパーソンは誰なのか?

なかなか顧客のキーパーソンと面談する機会を作れないことに悩んでいませんか?

この記事では、この悩みを解決する方法についてお伝えいたします。

また、担当者との面談の中で大型案件の有無を探った結果、案件の顕在化の可能性があると判明してからの進め方を想定してお話しします。

 

担当窓口の信頼がなければ先には進まない

自社の商品サービスを導入頂く契約を締結してもらうためには、多くの場合接点となる担当窓口の方との交渉に加えて、直属の上司、ユーザ担当部門の説得、あるいは購買部門の審査等をクリアする必要があります。

とすれば、営業担当者としては、直接導入の意思決定に関わる責任者の方々にお会いして課題解決の必要性とその手段、つまり解決に必要な商品・サービスの導入によるベネフィット(ビジネスインパクト)について合意を得ることが不可欠となります。

そのために、担当窓口の方に意思決定に関わるキーパーソンの方にも紹介した方が良いと思わせなければならないはずです。

ほとんどの場合、紹介する必要性を担当者が見いだせていないか、担当者から信頼を得ていないことが理由です。

あるいは、必要性を感じてもらうための準備段階でキーパーソンの立場や人間像が見えていない、組織図の情報収集が不十分であることも理由として挙げられます。

 

キーパーソンは増々保守的になっている

企画立案から購入決定までのプロセスが長く、複数部門の役職者やスタッフがキーパーソンとして関与するケースが多いことは、多くの営業パーソン、営業部門においても理解されています。

同時に、導入に必要な予算規模によってより大きな予算枠の承認権限を持つ立場の承認を得る必要があります。

購買の意思決定に関わるキーパーソンは、昨今では特に結果責任を強く意識しておりますし、当然ながら周囲の評価、人事考課への影響までも気にしています。

つまり、最適な課題解決策を選択することに対して、これまでより増々慎重になっており場合によっては見送る選択も含め保守的になっていると言えます。

とすれば、紹介してもらう難易度が上がっているわけですから、その障壁を下げる様々な工夫が必要となります。

 

購入決定プロセスを知る第一歩は担当者との信頼関係

最も基本的なことは、顧客の企業または担当顧客が関わる事業情報について下調べをしておくことです。

そして、顧客企業の顧客についても忘れずに情報収集しておきましょう。そうすれば、顧客企業が抱えている課題の背景も推察しやすくなります。

同時に、顧客の競合他社をも把握しておくと、どのように競合他社の影響を受けているのか、それに対しどのように対応しようとしているかその動機も見えてさらに良いでしょう。

また、意思決定や決裁に関わる責任者については、部門長、部長、担当役員であることが多くネットや新聞の人事情報から得られる可能性もありますのでしっかり情報収集しましょう。


このように、下調べで得た情報を元に、顧客担当者が望む成果をどのように実現できうるのかあるいは担当者が社内の利害関係者を説得できるのかを、事実や仮説に基づく課題やその解決のアイデアを共有しつつ協議することができれば信頼を勝ち取る可能性が高まります。

 

まとめ

今回は、なかなか顧客のキーパーソンと面談する機会を作れないという悩みを取り上げました。

紹介する必要性を担当者が見いだせていないか、担当者から信頼を得ていないことが主な理由であること、一方で購入の意思決定者側もかつてより増々慎重で保守的になっている点についてもお話ししました。

この状況の打開のためには、顧客が置かれている市場環境、社内の意思決定プロセスと利害関係者の把握のための下準備が不可欠であるとお話ししました。

さらに、実際の営業活動の中で、顧客、意思決定者そして購買責任者が何を気にしているのかをヒアリングで確認することで、問題解決できうることを認識してもらうことが不可欠であることもお話ししました。

その上で、意思決定の責任を持つキーパーソンが判明した際にはキーパーソンの説得に時間をかけることが望ましいとお話ししました。

今回は、担当者との面談の中で大型案件を顕在化してからの進め方を想定してお話ししました。

 

新規開拓の場合には、キーパーソンの可能性の高い部長からそもそもアプローチすることに取り組んでみることをお勧めします。

 

今回も、最後まで読んで下さり有難うございます。

 

この記事をシェアする