No.059 お客様から「導入した製品が動作しない」と連絡があった時の初動のポイント
7年位前から行き始めた歯医者が気に入っています。
ここの先生から、体の姿勢、骨格、歯そして体調・健康との密な関連性を筋道立てて説明していただけたことが目からうろこだったのです。
最近の流行病についても、歯周病菌や歯垢内に住む菌が体細胞へのウイルス感染を助けているため感染しても発症しないよう歯を磨くことに加えて、歯間ブラシで歯茎に近い部分にある歯垢を取り除いて、ウイルスの細胞への侵入を防ぐよう指導してくれました。
免疫システムはまだまだ良く分かっていないととある番組でiPS細胞応用のリーダー山中伸一教授が言っていましたが、今わかっていることだけでもものすごく複雑に外部の敵をやっつけるしくみが体に備わっていることを知って我が身に畏怖さえ覚えています。
常在する菌やウイルスに攻め込まれた(感染したか発症したばかりの)時には、布団に包まって寝ておけ、そして汗をかけと言われたこともものすごく理にかなっていることを知りました。人は、愚かなこともするし間違いも犯しますが学ぶべきは学び環境(自然)と共存する術を文化として蓄積・継承していることに気付かされ、ますます先祖への感謝の思い、敬意を新たにしました。
今は我が身を大切にメンテナンスしてあげなければ、と再確認しました。
皆様も、食後の歯ブラシと歯間ブラシによる口内ケアは是非試してみてください。
さて、今回は自社商品を購入頂いたお客様から動作しないじゃないか!と連絡が入った時の対処についてお話しします。
誰にでも直面する不具合対応
どんな製品・サービスも、お客様の期待通りに動いてくれないといったことは起こりえます。
その要因、原因は様々で多岐にわたりますが、それが何であれ不具合に直面したお客様は、驚き、落胆し、疑念が湧いてくるものです。それは読者の皆様でも大なり小なり味わったことのある経験ではないでしょうか。
その際、疑念の後に試行誤による状況改善を図ろうとするもそこそこにサポート窓口に連絡をして思わず反動で怒りの感情をぶちまけてしまうこともあるでしょう。
その連絡は、たいていカスタマーサポートか営業パーソンにが入ります。
もし営業パーソンの皆様に最初の不具合の連絡が入ったらどのように対応しますか?
とある研修では、クレーム対応がうまくできない主要な理由を3つ挙げています。
- お詫びができない
- 言い訳をする
- 事実の確認ができない(または不十分)
まずは「ご不便をおかけしております」
まずは、不具合に直面して業務遂行が出来てないことを繰り返し、迷惑・不便をかけてしまっているとお伝えすることが非常に重要です。いわゆる、「不満の受け止め」です。
この時に気を付けたいのは、不具合を生じさせたのは自社に「原因と責任」があると認めるかのように謝罪をしてはいけないということです。「業務への影響」を謝っているわけで、「商品・サービス自体に問題があったこと」を謝っているのではないわけですから、謝り方として筋も通っています。
まずは、不具合によって相手が困っていること、トラブルが発生した商品やサービス、仕事に対する思いといった相手の「感情」を以下の例のように受け止めて顧客と共有することで対立関係や否定的な感情を和らげるあるいは解消することが重要です。
- 「ご不便をおかけいたしました。申し訳ございません。」
- 「ご面倒おかけしており、誠に申し訳ございません。」
対策・対応は感情の受け止めの後で
お客様の感情の収まりが見られるまでは、冷静に顧客の話を聴くことに徹しましょう。
また、緊急度や重要度という視点で顧客の業務への影響度合いを把握することがその先の自社の対応を左右しますので、発言内容も正確にメモしておきたいところです。
仮に、顧客の話から不具合を解決する答えが見つかったとしてもその場で伝えることはしない方が得策です。顧客も自分も感情的になっていますし、会社として判断し対応することが前提になりますから。
営業パーソンとしては、窓口の役割は果たす必要はありますが、解決に向けてはあくまで上司そして会社の判断と責任において対応しますので、小さな問題に見えることでも自分で何とかしようと背負い込まず早い段階から直属の上司を巻き込んで対応することが肝心です。
一般的な、クレーム・不具合対応の流れは以下にようになります。
- 不具合発生で不便をかけていることをお詫びする
- 不具合の状況を現場で確認する
- 問題の解決策あるいは代替案を提示する
- 再度お詫びし、不具合の報告に対して謝意を伝える
皆様自身の体験を考えれば、初動の1.の部分を真摯に対応することが実は重要であることは既に認識していることと思います。
そのためにも、最近買い物をしてイラっとした時のことを思い出して我が身を振り返りましょう。
まとめ
今回は、お客様から導入頂いた商品・サービスの不具合の連絡が入ったらどのように対応するかについてお話ししました。
なにはともあれ、自社の商品・サービスによってお客様に望ましくない状況に直面させてしまったことに対しお詫びをすることが最優先であることをお話ししました。
また、顧客の高ぶった感情が落ち着くまでは不満の受け止めを続けつつ、しっかりと状況把握に努める冷静な対応が解決への道を開くことをお話ししました。
最近、アドラーの心理学に関する分野の情報や本も広がりつつあり、私も色々と学ぶことがあります。
そこでは、人は自分の目的を果たすための手段として「怒り」の感情を発露させているという面白い主張がありました。この点だけを切り取ってアドラー心理学を理解することが誤りですが、この考え方を活用すれば、お客様への対応ももう少し冷静になれるのではと思いましたので、ご紹介いたしました。
今回も、最後まで読んで下さり有難うございます。